ウォータセパレータとミストセパレータの違いとは?
空気清浄化機器には、エアフィルタの他にウォータセパレータ(ドレンセパレータ)やミストセパレータ(オイルミストフィルタ)があります。
ウォータセパレータとミストセパレータ、ニュアンスも似ていますが、それぞれどのように役割が違うのでしょうか?
本記事ではウォータセパレータとミストセパレータの役割の違いの説明と、それぞれのメーカー型番について紹介していきます。
また、エアフィルタとミストセパレータの違いを知りたい方は下の記事をご参考ください。
ウォータセパレータとミストセパレータの役割の違い
ウォータセパレータとミストセパレータの役割には次のような違いがあります。
ウォータセパレータ | ドレン(水分)を除去 |
ミストセパレータ | 油分を除去 |
それぞれ詳しく説明していきます。
ウォータセパレータとは
ウォータセパレータとは圧縮空気中のドレン(水分)を除去するための機器です。ドレンはシリンダや電磁弁の故障の原因となるためしっかり除去する必要があります。
エアフィルタにもドレン除去の機能はありますが、エアフィルタだけでは取り切れない時にウォータセパレータを追加で設置します。
ウォータセパレータは水分を遠心分離により除去するタイプとエレメントで除去するタイプ、どちらも有しているタイプがあります。
普段は問題なくても、梅雨の時期で湿気が多くなったり寒い時期に配管内に結露が発生したりと、季節によって水分が多くなることもあるため対策として設置しておいた方が無難です。
ミストセパレータとは
ミストセパレータは圧縮空気中の霧状になった油分を除去するための機器です。2次側に油分を嫌う機器やワークがある場合に必要です。
ミストセパレータは内部に目の細かいエレメントが入っており、このエレメントをエアが通ることで油分を除去できます。
流量センサを使用している場合や、塗装工程、電子部品へのエアブローなどでは油分を嫌うため、ミストセパレータが設置されます。
ウォータセパレータとミストセパレータの設置位置
ウォータセパレータはエアフィルタの前に設置します。大まかな水分は最初にウォータセパレータで取り切ってしまいましょう。
ミストセパレータはエアフィルタの後に設置しましょう。レギュレータとの順番は前後どちらでも構いません。
ミストセパレータは目の細かいエレメントを使用しているため目詰まりしやすいですが、前段のエアフィルタでゴミを取ってしまうことで長持ちさせることができます。
どちらも設置する場合はウォータセパレータ、エアフィルタ、ミストセパレータの順番で設置してください。
各メーカーのウォータセパレータとミストセパレータ紹介
国内の主要メーカーであるSMCとCKDのウォータセパレータとミストセパレータを紹介します。それぞれの型番は以下の通りです。
機種 | SMC | CKD |
---|---|---|
ウォータセパレータ | AMG | FX |
ミストセパレータ0.3μm | AFM | M*000 Sタイプ |
ミストセパレータ0.01μm | AFD | M*000 Mタイプ |
CKDではウォータセパレータをドレンセパレータと呼び、ミストセパレータをオイルミストフィルタと読んでいます。
まとめ
ウォータセパレータは圧縮空気中の水分を除去するもの、ミストセパレータは圧縮空気中の油分を除去するものです。
エアの水分が取り切れてなければウォータセパレータを、微小な油分さえ嫌うような工程ではミストセパレータを設置します。
どちらもエアフィルタと違いどんな箇所でも必ず設置すべき機器ではありませんが、状況に応じて設置を検討してみましょう。