フィルタレギュレータとは?役割とどのような場面で使用するべきかを解説
フィルタレギュレータとはその名の通り、エアフィルタとレギュレータを一体化した機器です。本記事ではそれぞれの役割のおさらいに加え、フィルタレギュレータを使用すべきか、エアフィルタとレギュレータを別々に設置すべきかという視点で解説します。
フィルタレギュレータの役割
フィルタレギュレータはエアフィルタとレギュレータの二つの役割を持っています。まずはこの2つのそれぞれの役割について説明します。
エアフィルタ部分
圧縮空気内の水分や異物を除去し、OUT側の機器(電磁弁やエアシリンダなど)を故障から守るための役割を担っています。内部のエレメントにより異物を除去します。
レギュレータ部分
圧縮空気の圧力を減圧し、任意の圧力に調整するための機器です。また、圧力の脈動を低減させて空気圧機器の安定運用にも貢献します。
フィルタとレギュレータを一体化するメリット
エアフィルタとレギュレータを一体化しフィルタレギュレータとすることで得られるメリットについて説明します。
設置スペースが小さくなる
エアフィルタとレギュレータを一体化することで設置スペースが小さくなります。
高さ方向は少し大きくなりますが、幅は約半分になるためスペースを大きく省くことができます。
コストが安くなる
エアフィルタとレギュレータをそれぞれ買うよりも、フィルタレギュレータをひとつ買う方がトータルコストは安くなります。
フィルタとレギュレータを一体化した際のデメリット
エアフィルタとレギュレータを一体化しフィルタレギュレータとした際、逆にデメリットになってしまうことを説明します。
片方のみ交換できない
例えばレギュレータ部分が破損してしまった時、エアフィルタとレギュレータが別々であればレギュレータだけ購入すれば良いです。しかし、フィルタレギュレータの場合は一体型なので、フィルタ部分も含めて丸ごと購入しなければなりません。
ただ、正常にしていれば故障する頻度はさほど高くないですし、フィルタ部分のエレメントはメンテナンス部品として交換できるので、大きなデメリットとは言い難いです。
エアフィルタとレギュレータの間に機器を設置できない
フィルタレギュレータは一体化になっているため、エアフィルタとレギュレータの間に機器を設けるということはできません。ここに機器を設置する例としてはオイルミストセパレータを設置するケースが考えられます。
フィルタレギュレータの後に設置するでも良いのですが、オイルミストセパレータはエレメントの目が細かいために圧力損失が比較的大きな機器です。レギュレータで圧力を調節した後にオイルミストセパレータにより圧力が低下してしまうことを防ぎたい場合は、エアフィルタとレギュレータを別々にし、その間に設置するのがおすすめです。
まとめ
以上がフィルタレギュレータの役割と、エアフィルタとレギュレータを別々設置する場合と比較したメリットとデメリットです。
エアフィルタ、レギュレータのどちらも設置する場合には基本的にフィルタレギュレータの選択が良いと考えられます。スペース的にもコスト的にも効率が良いためです。
オイルミストセパレータの設置によるレギュレータ調整後の圧力低下を防ぎたい場合を除いては、フィルタレギュレータの使用を第一に検討してみましょう。