レギュレーターとは?コンプレッサーのエアー圧力を調節するための必須アイテム

レギュレータとは

2021年10月25日

空気圧に関わるとレギュレーターという言葉をよく耳にするようになります。空気圧機器を扱う上でほぼ必ずと言って良いほど使用される物です。

レギュレーターは一言で言うと、エアー圧力を減圧させる機器のこと。では、何のために使用する物なのか、どんなところにつける物なのでしょうか?

本記事ではレギュレーターの役割と使い方について説明していきます。

エアー用レギュレーターの役割

コンプレッサー圧力を調整(減圧)する

レギュレーターは、コンプレッサーから流入してくる圧縮空気の圧力を減圧させ、任意の圧力に調整するための機器です。

例えばコンプレッサーから0.7MPaの空気が流れてくるが実際使用したいのは0.5MPaだった場合、レギュレーターによって0.7MPaから0.5MPaに減圧して調整をすることになります。

なんであえて圧力を下げる必要があるのでしょう?

二次側に使う機器の兼ね合いであることが多いですね。

二次側(出口側)に使用するシリンダやバルブなどの機器には最高使用圧力というものがあり、機器を安全に正常に使用するための最大圧力が定められています。

この最高使用圧力の範囲内にエアー圧力を調整するケースがあり、このような場合にレギュレーターで圧力を下げる必要があるのです。

また、エアシリンダの推力はエアシリンダのサイズと使用圧力で決まります。エアシリンダの力が必要以上に強くなりすぎないようするのにも、レギュレーターで圧力を下げて調整する必要があります。

エアー圧力の脈動を抑える

では圧力を下げる必要がなければレギュレーターは不要ですね。

いえいえ、レギュレーターは必ずつけた方が良いですよ。

レギュレーターの役割は減圧させるだけではなく、エアー圧力の脈動を抑えて安定させる働きも持っています。

コンプレッサーで作られる圧縮エアーの圧力は大きく上がったり下がったりと脈動します。圧力が脈動すると、エアシリンダの推力が不安定になったり、機器寿命を短くしたりと大きな悪影響があります。

レギュレーターはこのような圧力の脈動を抑える機能も持っております。そのため圧力調整の必要性がなくとも、装置の安定稼働のためにレギュレーターは必須のアイテムと言えます。

エアー用レギュレーターの使い方

まずはレギュレーターを配管します。大抵の場合、入口と出口にネジが切ってあるタイプですのでワンタッチ式継手をねじ込んでエアーチューブを差し込みます。

次にエアーを流します。するとレギュレーターに設置された圧力計の針が動き、圧力が上がっていることが分かるかと思います。

そしてレギュレーターの調整ノブを回して圧力を調整します。ねじ込む方向に回すと圧力は上昇し、緩める方向に回すと圧力は下がります。

結構簡単ですね!

当然ですが、一次側(入口側)より高い圧力に調整することはできませんよ。

エアー用レギュレーターの構造・仕組み

通常のレギュレーターは調整ノブ、調整バネ、ダイヤフラム、弁体によって構成されています。

レギュレータの構造

調整ノブを締め込む方向に回すと弁体が押し下げられることで開き、一次側からのエアーが二次側に流れ始めます。

レギュレータノブを回す

すると二次側の空気圧力が高くなっていき、ダイヤフラムに力が加わることで弁体ごと持ち上げられます。

レギュレータバランス状態

そしてダイヤフラムが弁体を押し上げる力と、調整バネの弁体を押し下げる力がバランス状態になった時に弁体が閉じ、圧力調整が完了します。

また、二次側の先でシリンダが動いたりエアブローでエアーが消費されると二次側の圧力が下がり、調整バネの力がダイヤフラムの力に勝り、弁体が開きエアーが供給されます。

なるほど〜。このようにして圧力を一定に保つんですね。

あと、二次側の圧力が背圧で上昇した時はリリーフポートからエアーを排気しますよ。

何らかの原因で二次側の圧力が設定よりも上昇すると、ダイヤフラムが押し上げられ、リリーフ用の弁が開き、大気に放出されます。

レギュレータリリーフ

このリリーフ機能により二次側の圧力が必要以上に上がった時でも、設定圧力を常に保つことができるのです。

エアー用レギュレーターの選定方法

レギュレーターのカタログ見てるんですけど、色々選べるのが多くて何を選べば良いのか…。

それでは選定の手順について説明しましょう。

サイズを決める

レギュレーターは必要となるエアー流量によりサイズが変わります。メーカーカタログにはサイズごとの流量特性表が掲載されているので、装置に必要となる圧力と流量に見合ったサイズを定めましょう。

配管サイズを決める

レギュレーターには入口と出口に配管用のネジが切ってあります。必要となるネジサイズを選びましょう。

圧力レンジを決める

メーカー・機種によって、調整できる圧力のレンジ(幅)を選べる場合があります。通常タイプか低圧タイプかを選べるケースがほとんどです。

低圧タイプを選ぶケースは、例えば0.2MPa程度でしか使わない場合に0.85MPaまで使えるタイプを選ぶ必要はありません。

この場合は低圧タイプを選んだ方がレンジが狭まり、微妙な圧力の調整がしやすくなります。

圧力計のオプションを決める

組み付ける圧力計の種類を選びます。大きいのか小さいのか、アナログかデジタルか、もしくは圧力計なしにするか、用途に合わせて選びましょう。

ノブ・エアー流れの向きを決める

調整ノブが上側が良いか下側が良いか、エアーの流れ方向が左から右が良いか右から左が良いか、選ぶことができます。

取り付けブラケットを決める

レギュレーター本体の取り付け方によりブラケットを付けるか付けないかを選べます。金属配管で持たせる場合やパネルマウントで取り付ける場合もありますので、必要に応じて選びましょう。

エアー用レギュレーターの種類

カタログをもっとよく見ると、〇〇レギュレーターとかいっぱいありますね。

そうなんです。レギュレーターのラインナップは幅広いのですよ。

ここまで一言でレギュレーターと言っていますが、実はとても多くの種類が存在します。それぞれの種類について紹介します。

フィルタレギュレーター

レギュレーターの前段にはエアフィルタを設置するケースが多い(異物混入による故障を防ぐため)ですが、このフィルタとレギュレーターを一体型にした機器のことをフィルタレギュレーターと呼びます。

設置スペースがコンパクトになり、エアフィルタとレギュレーターを別々で購入するよりもコストが安くなる特徴があります。

リバースレギュレーター

レギュレーターは基本的にエアーを流せる方向が一方向に決まっています。逆方向にエアーを流してしまうと動作不良を起こしてしまう可能性があります。

リバースレギュレーターは逆方向にエアーを流すことができるレギュレーターです。(圧力を調整できるのは正方向のみ)

内部にバイパス回路を設け逆止弁が設置されているため、正方向流れの時は調圧され、逆方向流れの時は自由流れでエアーが流せます。

エアシリンダと電磁弁の間に設置したり、残圧をレギュレーターの一次側で排出したい時などに使用されます。

精密レギュレーター

通常のレギュレーターは数kPa程度の微小な調整には向かず、設定圧力が時間の経過によりずれてきてしまったりしてしまうことがあります。

精密レギュレーターは感度が良く数kPaの微小な調整もできますし微圧からの調整も可能です。繰り返し精度も高く、設定圧力が時間の経過で変化することも少ないのが特徴です。

真空レギュレーター

正圧を調整する通常のレギュレーターに対し、真空の圧力を調整するものを真空レギュレーターと呼びます。

電空レギュレーター

通常のレギュレーターは手動でノブを回して調整するのに対し、電気信号により調整をするレギュレーターを電空レギュレーターと呼びます。

電気信号により調整できるため、PLCからの指令により複数の圧力設定に自動で切り替えることが可能です。

アナログ信号で無段階に変化させることもできますし、チャンネルにそれぞれの圧力を設定して切り替えられるタイプも存在します。

まとめ

レギュレーターは装置設計、自動設備の保全などで空気圧機器に携わるのであればしっかり押さえておきたい機器です。

役割や使い方はもちろん、選定方法や種類についても把握しておいて損はありませんので本記事を参考にマスターしておきましょう。