ルブリケータは必要か不要か?役割や仕組み・使い方などを解説

ルブリケータとは

2023年11月30日

エア機器3点セット、FRL機器など、エア機器を扱う上でよく聞く言葉ですが、これはエアフィルタ、レギュレータ、そしてルブリケータを含めて呼ばれるものです。

しかし、実際にルブリケータを使用しているところを見たことがない、またはルブリケータの必要性が分からないという方もおられるのではないでしょうか?

事実、近年ではルブリケータが使用される設備の方が稀だったりします。本記事ではルブリケータの役割や使い方を説明し、その必要性について記載していきます。

ルブリケータとは?役割と仕組みついて

ルブリケータとは、主にエアフィルタやレギュレータの後に設置され、OUT側のソレノイドバルブやエアシリンダなどのエア機器に潤滑用のオイルを供給するための機器です。

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「オイラー」と呼ばれる場合もあります。

潤滑オイルを霧状にしてOUT側に送り、ソレノイドバルブやエアシリンダの摺動を良くすることで、装置の安定稼働や機器の耐久性向上につながります。

ルブリケータの使い方とは?オイル補充と調整方法

ルブリケータを設置後、オイルを補充して滴下量を調整すれば、あとは圧縮エアを流すことで自動でOUT側にオイルが供給されます。

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オイル補充ってどのようにすればよいのですか?
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オイル補充と調整の方法について説明します。

オイルの給油方法

給油方法はメーカーと機種によって異なります。一つはルブリケータ上部の給油口から給油する方法です。給油プラグ(フィルプラグ)を外して給油をしてください。

ルブリケータの給油口

この時、機種やサイズによっては加圧下で給油をしてはならない場合もあるのでよく該当機種の取説を確認しましょう。

もう一つはボウルに直接オイルを供給する方法です。本体からボウルを取り外してオイルを供給してください。

ルブリケータのボウル

ボウルを取り外す際は必ずボウル内に圧力がないことを確認しましょう。給油口(フィルプラグ)を緩める方向に回すとボウル内の圧力を排出することができます。

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機種によって供給量の上限や下限が定められてるので合わせて確認しましょう。

オイル滴下量の調整方法

オイル滴下量はルブリケータ上部の調整弁を回すことで調整することができます。

ルブリケータの調整弁

反時計回りに回すと滴下量が増え、時計回りに回すと滴下量が減少します。

ルブリケータのオイル種類と滴下量目安

ルブリケータに使用するオイルはメーカーの取扱説明書を確認して選ぶようにしましょう。SMCやCKDなど主要なエア機器メーカーは「タービン油1種(ISO VG32)」を推奨しています。

滴下流量は空気流量1000L/minに対し5滴程度が目安です。少なすぎれば潤滑不足で機器の動きが悪くなったり寿命が早まる可能性がありますし、多過ぎれば余分にオイルを消費することになります。

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使用条件に応じて適切な量を供給するようにしましょう。

無給油タイプのエアシリンダにオイルを供給して良いのか?

エアシリンダには給油タイプと無給油タイプが存在し、ルブリケータは給油タイプのエアシリンダに使用されることになります。無給油タイプはグリースが潤滑となるためオイル供給を必要としません。

それでは、無給油タイプのエアシリンダにオイル供給をしてはいけないのでしょうか?結論としては供給しても問題ありません。オイル供給が必要な場合はルブリケータを設置して使用しましょう。

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ただし注意点ありです。

気をつけることは、一度オイル供給をしたエアシリンダはその後もオイル供給をして使用し続ける必要があります。オイルを供給すると内部に塗られていたグリースが流されてしまい、オイル供給をやめると潤滑性がなくなり早期不具合につながるためです。

ルブリケータの必要性とは?不要なケースがほとんど

それではルブリケータの必要性はあるのでしょうか?前述の通り、近年ではエアシリンダや電磁弁に使用されるグリースの性能が上がり、オイル供給をせずとも長期間の使用が可能となっています。

ですので新しい設備でルブリケータが使用されることはほとんどありません。特にオイルはニオイなどの作業環境や火災のリスクなどの観点から敬遠されてきています。特別な理由がない限りルブリケータは不要というのが一般的です。

粉塵がかかる、水滴が付くなどでグリースが枯渇してしまいやすい環境で尚且つオイルの使用が許される場合などを除けば、ルブリケータは不要と考えて良いでしょう。