残圧排気弁とは?安全対策のための必需品

残圧排気弁とは

2023年2月4日

空気圧を使用した装置の安全対策には欠かせないアイテム、それが残圧排気弁です。安全意識の高い工場では必ず設置されていますし、海外では設置を義務付けられている国もあります。

残圧排気弁は、他にも残圧抜きバルブとか残圧抜き3ポート弁などとも呼ばれますが、これらは同じものを指しています。

残圧排気弁とは一体どのようなものなのか。本記事では残圧排気弁の用途・仕組み・使い方などについて説明していきます。

残圧排気弁の用途

残圧とは圧力供給を断った後に、機器や回路内に残る圧力のことです。残圧があるとメンテナンスの際などに思わぬタイミングで機器が動いてしまったりするため、残圧は安全上の観点で好ましくありません。

そのため圧力供給を断った後には残圧を抜く作業が必要となります。残圧排気弁は、安全を確保するために機器や回路内の残圧を抜くために必要な機器です。

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残圧を排気する(抜く)から「残圧排気弁」なんですね。

残圧排気弁の仕組み・使い方

残圧排気弁とは、言ってしまえば手動式の3ポートバルブです。手動でノブをひねることで、エア供給時(IN→OUT)と残圧排気(OUT→大気開放)を切り替えることができます。

残圧排気弁のエア流れ

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使い方とてもシンプルですね。
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タクミ

簡単なので誤ってノブをひねってしまわないような対策品もあります。

誤ったタイミングでノブを回してエアを給気してしまうと、シリンダなどのエア機器が動作し事故につながる可能性があります。このような誤動作を防ぐ対策品があるので覚えておきましょう。

ノブを誤って回さないように、エア供給に切り替える際は、ノブを押し込んでから回す2STEPタイプがあります。押し込む作業が必要なため意図せずノブを回してしまうリスクを減らすことができます。

また、カギ穴付き残圧排気弁というものもあり、南京錠が設置できる穴が設けられています。カギをかけておくことで作業者が誤って操作して事故につながることのないように対策ができます。

カギ穴付き残圧排気弁

残圧排気弁の取付位置

残圧排気弁は装置エア回路の入口付近、FRLユニットの前後に設置するのがセオリーです。装置に1つ設置し、装置全体の残圧を抜けるようにします。

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電磁弁とシリンダ間に封止されたエアはどうするのですか?
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タクミ

スペーサ型の残圧排気弁を設けましょう。

センタークローズの電磁弁でエアシリンダを中間停止させている場合、装置の入口で残圧排気しても、電磁弁とエアシリンダ間の残圧は抜くことができません。

この残圧を抜きたい場合は、電磁弁の機種によってはスペーサ型の残圧排気弁が付けられるものがあるので活用しましょう。

スペーサ型残圧排気弁

残圧排気を自動化したい場合

残圧排気を装置の電源が切れたら自動で行いたい、このような時はシングルソレノイドの3ポート電磁弁を設置しましょう。

装置稼働時は常時通電状態にしてエアをINからOUTに供給し続け、電源が切れた時はエアをOUTから大気に開放して残圧を排気します。

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タクミ

この場合もFRL前後に設置するようにしましょう。

装置に必要なエアを供給しなければならないため、3ポート電磁弁の流量特性は大きいものを選びましょう。また、連続通電できるかどうかも注意が必要です。

SMCとCKDの残圧排気弁を紹介

残圧排気弁は、SMCはVHSシリーズVHKシリーズ、CKDはV3000シリーズ3QVシリーズが該当します。SMCのVHSやCKDのV3000は、FRLと専用ブラケットで連結することも可能です。

まとめ

残圧排気弁は、なくても装置稼働には特に影響ありません。しかし、装置を止めた後の安全性を確保するためには必要なものです。メンテナンスも考慮して設置はするようにしましょう。

このような補器類の役割も空気圧機器を扱う上では知っておく必要があります。機器の基礎的な知識を得られるサイトFABOXでの学習が効率的ですのでチェックしてみてください。

実際に機器を触って覚えたい方にはトレキットがおすすめ。もちろん残圧排気弁も組み込んであります。