3・5ポート電磁弁(ソレノイドバルブ)のシングルとダブルの違いとは?

2021年9月18日

エアシリンダ、エアオペレイトバルブの動作に使用する3ポートもしくは5ポートの電磁弁(ソレノイドバルブ)ですが、シングル・ダブルと種類が存在します。

シングル、ダブルとは電磁弁に搭載されているソレノイドの個数を表しているのですが、それぞれ使用する場面が異なります。

本記事では電磁弁のシングルとダブルの違いを、使用方法も含めて説明します。

電磁弁のシングルとダブルの動きの違い

電磁弁のシングルとダブルは、冒頭の説明のようにソレノイドの個数を表していますが、通電ONした時、通電OFFした時の動きが違います。

シングルソレノイド

ソレノイドが1個の電磁弁

シングルソレノイドとは電磁弁に搭載されているソレノイドの数が1個であることを示します。

シングルソレノイドは通電している時に流路が切替り、通電をしている間はその状態を保持しますが、通電を切ると元の流路に戻ります。

ソレノイドに通電することにより発生する電磁力により内部スプールを動作させ、非通電時はバネなどの力によりスプールが元の状態に戻る構造です。

ダブルソレノイド

ソレノイドが2個の電磁弁

ダブルソレノイドとは電磁弁に搭載されているソレノイドの数が2個であることを示します。

片側のソレノイドに通電すると流路が切替り、通電を切ってもその状態を保持します。もう片方のソレノイドに通電することで元の流路に戻すことができます。

ソレノイドに通電することにより発生する電磁力で内部スプールを動かしますが、バネは搭載されておらず、自動的にスプールが戻ることはありません。

電磁弁のシングルとダブルの使い分け

電磁弁のシングルとダブルでは局面によってどちらを使用するかが変わります。(どちらでも良い時はシングルの方が安いのでシングルで良いです。)

シングルソレノイド

シングルソレノイドは通電が切れると自動的に元の状態に戻ります。エアオペレイトバルブに使用した場合は、通電時にバルブが開き、非通電時はバルブが閉じます。

例えば水を流すエアオペバルブの切替えに電磁弁を使用するケース。停電など非常時にバルブが開きっぱなしで水が流し放題になると困るとします。

そのような際にシングルソレノイドの電磁弁を使用していれば、停電時に流路は元の状態に戻りますので、水を自動的に止めることができます。

このように停電などの不足の事態があったときに、シリンダやエアオペバルブなどの使用機器を自動で元の状態に戻したい場合はシングルソレノイドを使用する必要があるのです。

ダブルソレノイド

ダブルソレノイドは通電を切っても、もう片方のソレノイドに通電しない限り、その状態を保持します。

エアシリンダに使用した場合は、片方のソレノイドに通電するとシリンダが押し出し、もう片方のソレノイドに通電しない限りシリンダは引き込みません。

停電など非常時、シングルソレノイドだと勝手にシリンダが動いてしまい事故発生のリスクがあります。このような場合にはダブルソレノイドを使用する必要があります。

また、シリンダやエアオペバルブを動作した状態で保持させる時間が長い時、ダブルソレノイドなら通電を切っても良いため、節電のために利用される場合もあります。電磁弁の熱対策にもなります。

まとめ

電磁弁のシングル、ダブルの使い分けは非常時の事故防止が関わる要素であるため、とても重要です。

シリンダやエアオペバルブなど電磁弁の二次側に使用する機器を、通電が切れた際に自動で元の状態に戻したければシングル、通電が切れてもその状態を保持したい場合はダブルを使用します。

どちらでも良い場面では安価なシングルが選ばれるケースが多いですが、連続通電の時間が長くなる場合は、節電や電磁弁の熱対策のためにダブルが使われることもあります。

また、本記事では2位置バルブのシングルとダブルのことを指していますが、3位置バルブという別の種類も存在しており、さらに細かい使い分けができます。

シリンダの中間停止、落下防止などの用途が出てきた場合は3位置バルブについても認識を深めてみてください。