エアシリンダのロッドを回転させないようにするための方法

2021年9月18日

エアシリンダのピストンロッドは正面から見ると円形をしているため、動作させたり回転方向の外力が加わると回転してしまいます。

回転させたくない箇所へ使う時は、シリンダの回り止め形を使用するか、ツインロッド形やガイド付シリンダを使用する必要があります。

本記事では、シリンダのロッド回転を防止するための方法として、回り止めの機能を持った機種について3種類を紹介します。

回り止め形のエアシリンダを使用する

エアシリンダには回り止め形オプションがあるタイプが存在します。例えば、SMCのCQ2KシリーズやCKDのSSD2-Mシリーズが回り止め形に該当します。

標準のシリンダはロッドが円形になっているので回ってしまいますが、回り止め形はロッドが六角になっていたり二面幅が切られていたりしてるので回りません。

しかし、ロッドに回転トルクがかかると変形し故障の原因になるため、あまり大きな回転トルクはかけられないので注意してください。

ツインロッド形のエアシリンダを使用する

ツインロッド形のシリンダはロッドが2本出ており、その2本がプレートで固定されているため回転しません。SMCのCXSシリーズや、CKDのSTR2シリーズが該当します。

ツインロッド形はガイドの役割も兼ねているので、回り止め形に対して大きな回転トルクをかけることが可能です。

また、シリンダが2本内蔵されているので、同じボア径でも推力は2倍。薄型コンパクトで高い推力を出せるメリットもあります。

省スペースである程度の許容モーメントが求められる時はツインロッド形のシリンダを検討してみましょう。

ガイド付のエアシリンダを使用する

ガイド付シリンダは、ロッドの両サイドにブッシュガイドを設けた形状をしており、外力による回転トルクがかかっても回りません。

SMCのMGPシリーズやCKDのSTGシリーズがガイド付シリンダに該当します。ガイドは滑りガイドと転がりガイドと2通りから選べます。

ツインロッド形よりもガイド機能が強く、より大きな回転トルクをかけることが可能となっています。

また、その上位機種としてリニアガイドが組み合わされたシリンダも存在します。SMCはMXQシリーズ、CKDはLCRシリーズなどが該当します。

回り止めになることはもちろん、ブッシュガイドのシリンダよりもさらに横荷重など強いモーメントに耐えることができます。

ただし、これらガイド付のシリンダは丈夫である反面、回り止め形やツインロッド形に比べてコストは割高に設定されています。

【補足】エアシリンダ自体の機能以外で回り止めさせる方法

これまで、エアシリンダ自体が回り止め機能を持っているものを紹介しましたが、外部機構で回り止めをさせる方法を紹介します。

どうしても回り止め機能のついていないシリンダを使用したく、なおかつ回り止めさせたい場合は並列にガイドを設けましょう。

ガイドはブッシュガイドでもリニアガイドでも構いません。シリンダのロッド先端とガイドブロックをプレートで固定してしまえば回転することはなくなります。

要するに、外部機構(ガイド)を設けて、上記で紹介したようなガイド付シリンダと同じような機能を持たせてしまう、というものです。

まとめ

このようにシリンダロッドの回転は、回り止め形やガイド付タイプのバリエーションを選ぶことによって回らないようにすることができます。

もちろん、標準シリンダを使用して別機構にガイドを設けて回転を防ぐことも可能です。ブッシュガイドやリニアガイドなど使用条件に応じて選定しましょう。

回転トルクのかかり方や装置レイアウトに合ったシリンダ形状などを加味して、どの方法にするか検討してみてください。

エアシリンダ

Posted by Takumi